性別の枠を越えて大切にすべきものとは?

世の中を変化させるきっかけとなる

現在、日本においてLGBTQの割合は人口の約3~10%いると言われています。「男の子」「女の子」という性の枠にとらわれない新たなあり方が受け入れられつつある中、様々な課題も浮彫になってきているが実情です。

一人ひとりが声をあげ、自分らしさを大切にすることで、周囲も自分らしさを大切しようと思うきっかけになるかもしれません。小さな行動でも、それが波紋のように全体に広がり、世の中を変化させるきっかけとなっていくのです。

自分の性に悩み、自分を好きになれずにいる子どもたちが、自分をもっと好きになって表現して生きられるように。この絵本に作者が込めたたくさんの力強い応援メッセージをより多くの子どもたちに受け取ってほしいと思います。

巻末には作家兼ソーシャルワーカーであるジェシカ・サンダーズさんと、カラフルな色使いに定評のあるイラストレーター、ロビー・キャスロさんお二人のお写真も載っています。そのステキな笑顔からも勇気をもらえます。

親世代や教育に携わる方たちもこの絵本を通じて、性について、自分を好きになることについて語り合うきっかけに繋がればとも思います。

えもり なな について

江森 奈々(えもり なな)1985年神奈川県生まれ。千葉県在住。幼少期より母から良質な絵本を与えられて育つ。幼い頃から絵を描くことが得意で、小学生の頃は漫画を描く。中学生になると美術部に所属し油絵を始める。灰谷健次郎の「兎の目」に感銘を受け、10代は日本や世界の児童文学を読みふける。現在、保育士をしながら絵本や童話、紙芝居の創作、読み聞かせを行っている。画家・イラストレーター、モデルとしても活躍中。絵本は1500冊以上読破。2023年be京都にて初のプチ個展を開催。パレットクラブスクール19期絵本コース卒業。トムズボックス2019冬季ワークショップ修了。 『絵本作家になるには、絵が描けないと無理ですか』(CATパブリッシング)の挿絵を一部担当。 ●YouTube:【なないろ本屋/7's BOOKSHELF】 ●Instagram:【nana_museum】