ドイツのエアランゲンという町の図書館で、このほど小学生対象の朗読が行われました。単独の朗読プログラムではなく、都市の緑に関わる取り組みの一環でした。
◆俳優の朗読
太くて、よく通る声が部屋中に響き渡り、たちまち約50人の小学生たちは、その語りにぐっと引き寄せられ、物語の中に入っていく。4月25日に私が住む、ドイツ中南部のエアランゲン市の図書館内の部屋での出来事です。声の主はシュテファン・バッハさん。
朗読している作品はアメリカの児童文学作家、メアリー・ポープ・オズボーンの『マジック・ツリーハウス シリーズ 海賊の秘宝をさがせ』。このシリーズは魔法のツリーハウスがあちらこちらへフィリップとアン兄妹たちを連れて行くというもので、今回はカリブ海へ。海賊に連れて行かれ、宝を見つけろと要求され・・・という冒険談です。大きな体のバッハさんが持つと本が小さく見えるのはご愛嬌。背景には魔法のツリーハウスが描かれたパネルが設えられ、物語の世界へ誘う雰囲気をうまくつくっています。
バッハさんはエアランゲンから40キロほどはなれたバンベルクという町の劇場で活躍している俳優さんです。2009年から『マジック・ツリーハウス シリーズ』の朗読パフォーマンスを行っていて、ドイツ国内のみならず、スイスやオーストリア、スペインまで行かれているようです。