山おくの木の根元で、こげ茶色の小さな子ぐまがないています。
「お母さーん、どこ? おなかすいたよぉ」
お母さんとはぐれてしまったようです。
それを見た、さるの村長が言いました。
「あの子ぐまは、きっと大きく強くなる。育ててこの森の王様にしよう。いずれみんなを守ってくれるにちがいない」
ほかの動物たちもさんせいし、子ぐまに「チャロ」と名前をつけ、みんなで育てことにしました。
チャロはどんぐりや山ぶどうが大すきで、パクパク食べて、スヤスヤねむり、ノビノビ遊びました。
(次のページに続く)