真夏の宮殿庭園で朗読を

◆子供も朗読を聞いている
そんな庭園内で子供向けのコーナーもあります。芝生の上に「長靴下のピッピ」などのボードがたっていたり、小さな、サーカスのようなテントのなかでは毎年、子供向けの本にまつわる展覧会などが行われています。

「長靴下のピッピ」が庭園で闊歩する

「長靴下のピッピ」が庭園で闊歩する

また椅子やテーブルも置かれており、子供たちが思い思いに座り、「朗読係」の人が本を読む。あるいは絵本の作家がやってきて、話をする。このすぐそばで、先述したように大人たちも講演や朗読に耳を傾けているわけです。もちろんお母さんが芝生やベンチに座り、子供に絵本を読み聞かせる風景にもお目にかかります。

ワークショップなども行われます。残念ながら、今年は所用で会場へいくことができませんでした。手元のプログラムによると、宮殿庭園のすぐそばにある市営ギャラリーで詩人による言葉のワークショップが行われたようです。

高松平藏 について

(たかまつ へいぞう) ドイツ在住ジャーナリスト。取材分野は文化・芸術、経済、スポーツ、環境問題など多岐にわたるが、いずれも住まいしているエアランゲン市および周辺地域で取材。日独の生活習慣や社会システムの比較をベースに地域社会のビジョンをさぐるような視点で執筆している。一時帰国の際には大学、自治体などを対象に講演活動を行っている。 著書に『エコライフ ドイツと日本どう違う』(化学同人/妻・アンドレアとの共著 2003年)、『ドイツの地方都市はなぜ元気なのか』(学芸出版 2008年)のほかに、市内幼稚園のダンスプロジェクトを1年にわたり撮影した写真集「AUF-TAKT IM TAKT KON-TAKT」(2010年)がある。1969年、奈良県生まれ。 HP;インターローカルジャーナル