第3回犬の日特集③

優しくて面倒見のいい勇斗さん。ずっと、くっついて歩いていたい・・・。
「勇斗君は、そうね、ボルゾイかな」
麻梨香さんは、勇斗さんのことも“犬”にした。
ボルゾイ?
学校に着くなり、風子は調べ学習用のタブレットで、その名を検索(けんさく)した。
「うわっ、かっこいい!」
顔がシュッととがり、耳の垂れた大型犬だ。毛足が長く、ゆうがなふんいきのロシア犬。
「うんうん、勇斗さんっぽい」

ついでにダックスフンドも調べたら、足が極たんに短い不格好な小型犬だったから、ムッとした。
「麻梨香さんは意地悪だな」
それに比べ、勇斗さんは「風子ちゃん、忘れ物ない?」「よそ見しちゃ、あぶないよ」と、目をかけてくれる。

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