「小太郎、おさんぽの時間よ」
(やったー。おさんぽだ!)
外に出ると、いろんなけしきやにおいが小太郎を待っています。
(あのおうちのひまわり、ふたつもさいたぞ。それにしても大きいなあ)
小太郎は足が短いので、ひくい所のけしきしか見ることができませんが、見上げたひまわりは目にとびこんできました。
ブンブンシッポをふりながら、さんぽをしていた小太郎ですが・・・。
「あっ、向こうから、コーギーが来るよ。小太郎と同じで足が短いよね」
花菜はふふふとわらいました。
小太郎は、コーギーを見たとたん、からだがガチガチになりました。
(ほえられたらどうしよう)
だんだんとコーギーが近づいてきます。すでに遠くから、ウーウーとうなり声をあげています。
(ぜったい、ぼくにほえるよね)
そして、すぐそばまで来たコーギーは、ウワワワワン! と小太郎にとびかかろうとしました。
「これ、ムギ。だめでしょ。ごめんなさいね」
(早く行こうよ、花菜ちゃん)とムギに目を合わせず、小太郎は、リードをひっぱります。







