誰が時計を止められる? 文と絵・田村理江 そして、サロンには、ぼくだけが残った。 「なんとか、止まらないかなぁ」 なんとか、なんとか、なんとか・・・、 よーし! なんとか、やってみるか。 ぼくは、小さな椅子を運んできた。 「よいしょ」 時計のそばに、椅子を置き、 「こわくなんかないぞ」 それに乗って、せいいっぱい背のびをしたら、時計の針に、やっと手が届いた。 (次のページに続く) 7 / 9« 先頭«…56789»