『ハロウィーンってなぁに?』
クリステル・デモワノー 作
中島さおり 訳
主婦の友社
2006年9月刊
❖図書館へ答えを探しに
「なんでお菓子をもらえるの?」「ハロウィンってなあに?」・・・小学生のわが子の素朴な疑問から、わたしの家の食卓に小さな議論が生まれ、図書館へ答えを探しに行きました。
読者スペースで本を開くと、最初の1枚目から大小さまざまなジャッコーランタンがこちらを迎えてくれました。ページの奥でろうそくが「ぱちぱち」と灯るような、わくわくする始まり方で、私も息子も、1ページ目で心を奪われました。
物語は人間ではなく魔女の女の子の視点で進み、クモ、大きな黒猫のしっぽ、魔女の実験道具まで、部屋の中は“魔女らしさ”がただよっています。かわいらしさの中に、“こわさのスパイス”が効いていて、めくる手が自然と慎重になるのが心地よい緊張として伝わってきます。
(次のページに続く)