今回はクリスマスにまつわるショートストーリーをお届けします。
文は伊藤由美さん、挿絵は伊藤耀さんです。

期日指定のプレゼント
1 びっくりしたサミュエル
今年もクリスマスが近づいてきます。
妖精のサミュエルは倉庫を掃除していました。
「もうすぐ工場から、今年の分のクリスマスプレゼントが、どっさり、届くぞ。その前に、ちゃんと、おそうじ、しておかなくちゃ」
さっさか、倉庫をはいていたサミュエルは、まだ空っぽのはずの倉庫に、何かが落ちているのを見つけました。
「何だろう、これ?」
拾ってみて、サミュエルは、心臓が飛び出すほどびっくりしました。
「わあ、大変だ! 去年のプレゼントが、一個、余っているんだ!」
それは、少しふくらんだ白い封筒でした。







