6 10の質問
サンタは白い封筒を太一さんに渡しました。
太一さんは中の手紙を読んで笑い出しました。
「自分がこんな手紙を書いたなんて、すっかり、忘れていましたよ。
それで、こっちの赤い、小さい封筒には何を入れたんでしたっけ?
まるで、思い出せないなあ」
太一さんは赤い封筒をしげしげとながめて言いました。
「わしも楽しみにして、今夜までがまんしておったのじゃ。早く、開いてみなされ」
太一さんが赤い封筒を開くと、中から手紙と、折り紙で作った金メダルが出てきました。
手紙にはこうありました。
「9才の太一から、99才の太一様へ
今から10の質問をします。
答えが、8点以上だったら、金メダルです。
サンタさんから、ごほうびをもらってください。
質問
1 ちこくを、あまり、しませんでしたか?
2 宿題を、あまり、忘れませんでしたか?
3 一輪車に乗れるようになりましたか?
4 息つぎが出来るようになりましたか?
5 給食を、わりと全部、食べれましたか?
6 おうちの手伝いとかを、ときどき、しましたか?
7 友だちが、いっぱい、できましたか?
8 いっぱい、人を、好きになりましたか?
9 いっぱい、人に、好きになられましたか?
10 よい人生でしたか?」







