東京キャットガーディアンは、保健所などから引き取った猫を、飼育希望する人に譲渡する活動をしています。
こちらの開放シェルターは、猫が自由に遊んでいて、天井の高い広々した部屋では本が読め、壁には絵や写真を展示することができます。
猫を見ているだけでも癒されますが、中には興味深々挨拶に来てくれる子もいて、存在を存分にアピールしてくる子もいます。
打合せに行った日も、看板猫のトロちゃんをはじめ、たくさんの猫が挨拶に来てくれました。その中に片目の猫もいました。
片目のない子を見て少し躊躇しましたが、喉を撫でてあげると膝に乗ってきて甘えてきました。
「いつもは、膝に乗らない子なんですよ~、営業上手!」なんてスタッフの方と話しながら、打合せ中ずっと私の膝の上。
これなんですよね~。猫ってこの不思議なパワーがあって、ちゃんと自分の居場所をきめるとしっかり存在を焼き付けていきます。
搬入の日。またまた、決まってトロちゃんが挨拶。やんちゃな子猫が駆け回っている中、先日の片目の子を探しましたが、姿がありません。スタッフの方に尋ねると
「あの子は、とっても気に入られて引き取られて行ったんですよ~」
その言葉を聞いて、すっかり幸せな気持ちになりました。
猫は、普通にそこにいて、それだけで勇気をもらったり幸せをくれます。
片目のその子の幸せを思いましたが、逆に里親になったその人が幸せをもらっているかも。
その話から、私も幸せをもらったことも確かで、キャットガーディアンの活動の意味を深く感じました。
開放シェルターで元気にかけまわっている子も、ケージに入って里親を待っている子もみんな、素敵な出会いができる空間と思い、猫が歓迎しているセリフを入れた絵を展示しました。
そして、別の壁スペースにはゆっくりと猫空間を楽しんでもらおうと、隠れた猫を探す絵を展示しました。
猫も人間もお互いを必要としてお互いが幸せになれる出会いのお手伝いができればいいな、と感じた「ミッケネコ展」でした。(いなのべいくこ)