7 推理
ここは、どこだ?
見慣れぬ天井だ。
オレは、だれだ?
それは、わかる。
オレは、朝日輝。
ノーミソが、濁っている。
そんな感じが、凄くする。
「ここは、どこだ?」
オレは、頭をめぐらした。
「ここは、チャッピーのおこた(コタツ)部屋だ」
「台所から、オレを運んでくれたんですね」
「そうだ」
「で、オレの足だけ、おこたに突っ込み、体には、うっ、臭い、あっ、失礼、このバテをかけていただいた。ありがとうございます」
体を起こし、ペタンと薄い年季の入った綿入れを、たたんで返す。
「遠慮するな。羽織っていてもいいぞ」
「大丈夫ですっ! それより、猿神さん、オレたちの陥ったこの状況、整理して把握する必要が、」
「あるな。あるに決まっている! と言っても過言ではない! だから、ワシは・・・」
猿神さんの話に耳を傾けながら、時計に目をやる。
時刻は、午後7時をとうに過ぎていた。
ふくふく亭でラーメンを食べ、ここに戻り、ぜんざいを食べ始めたのが午後2時過ぎ。
だから、オレは5時間近く意識を失っていたことになる。
猿神さんは、30分程ほどで意識が戻ってきたらしい。