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世界では紛争や争いが絶え間なく起っています。
多くの人々や子どもたちが、住む家や仕事を失って苦しんでいます。
紛争地域の人々に一日も早く平穏な日々が訪れますように。
平和を願うイラストをお届けします。
第1弾は、いなのべいくこさん、ナークツインさんの作品です。
いなのべいくこ
大失恋をしたわけでも、ペットが死んでしまったわけでもないのに、どうして、秋ってこんなに切ないのでしょう。
まん丸のお月さまに、雲がかかってる静かな時間。
お向かいのお庭の、ハナミズキが紅く色づいていくさま。
高い 高い 空・・・
時々吹く 冷たい風・・・
どれも、気持ちが キュンとしてしまうのは なぜなのでしょう。
それは、きっと、春とは違う生命力を感じるからかな。
我が家の黒猫をみていても「生きていてくれて ありがとう」と、とても可愛くてなりません。
一生懸命生きて、少しづつ変化していくさまが、けなげで、グッとくるのかもしれません。
名所は、どこに?
作:田村理江
ガイドブックに載るような観光地が近くにないため、カフェ・ペパミント・スプーンにやって来る外国人客は、めったにいません。だから、金髪の、60代くらいのご夫婦が、仲良くお茶を飲んでいるのは、珍しい光景でした。
「ヘイ、マスター!」
旦那さんのピエールさんが、ユナさんを呼び止めました。
「メイショ(名所)、案内してクダサーイ!」
奥さんのマリーさんは、旅の疲れが出て、少し体調を崩し、これからホテルで休むそうです。
他のお客様がいなかったので、
「いいですよ」
ユナさんは、カフェのドアに『ただいま外出中』の札をさげ、ピエールさんと外へ出ました。
けれど、外国のお客様が喜びそうなところなど、すぐには思いつかず、
「ここら辺は、特に見るものもなくて・・・」
ナラ林の先の、湖が見える広場にでも連れて行こうかと歩き出しました。
すると、道の途中で、ピエールさんが立ち止まりました。
「ピンクのハナ、キレイ」
ピエールさんの視線を追うと、小学校の門があり、桜の木が今を盛りに咲いています。
大きなランドセルを背負った、小さな子どもたちが、母親 や父親に手を引かれ、ニコニコ顔で出て来ました。
「あら、今日は入学式みたいですね。のぞいていきましょうか?」
ユナさんが先に立って、門をくぐりました。桜の花びらが舞う校庭で、希望に満ちた新一年生を見たピエールさんは、
「ママンと共に、セレモニーに出た日を、思い出しマス」
と、懐かしそう。
「案内アリガトウ! ココは、とてもココロに残るメイショです!」
ユナさんは、ホテルで休むマリーさんにも、日本の雰囲気を味わってもらおうと、手作りの草もちを届けました。
「オー! ケーキ作りに夢中だった、少女の頃を、思い出しマス」
マリーさんは、ピエールさんと同じ、遠い日を慈しむ目をして、喜んでくれました。
二人は、翌日、国へ帰る前にも、カフェ・ペパミント・スプーンを訪れ、
「日本の、一番のメイショは、ココです!」
と、言ってくれました。















