がめ島うらしま館(9/14)

文・伊藤由美   絵・伊藤耀

美里は考えました。
「大ちゃん、あの人が言った通りなら、パネルの問題を全部とけば、3人とも、ここから出られるんだと思う。やってみようよ」
「そうか。よし、早く、やっつけちまおう!」
美里は、もう一度、タブレットの電源を入れました。

プィンと、残っている6枚のパネルが並びました。
「大ちゃんがまちがえたのは3問目よね」
美里が「3」のパネルにふれると、問題が現れました。
「『第3問 陸に帰った浦島太郎が玉手箱を開けてしまったのはどうしてでしょう?』 え、大ちゃん、これ、まちがえたの?」
「うん。何でだめだったんやろな?」

「何て答えたの?」
「でっかいカニがいっぱいいたから、こわくて、何か、武器がないかと思ったから。だって、歌にあるだろう、『帰ってみれば こわいカニ』って」
「ちがうよ。『こわいかに』は『これはどうしたことだろう?』っていう意味なんだって。音楽で習ったよ」
「おれ、そんなこと、習わんかったもん」

伊藤由美 について

宮城県石巻市生まれ。福井県福井市在住。 『指輪物語』大好きのトールキアン。その上にトレッキー(「スター・トレック」ファン)でシャーロキアン(「シャーロック・ホームズ」ファン)と、世界3大オタクをカバーしている。

伊藤耀 について

(いとう ひかる)1992年福井県福井市生まれ。仁愛大学人間学部心理学科卒。いつもはウサギばかり描いているが、ときどき、母親の童話に挿絵を描いている。福井市在住。創作工房伽藍で勉強中。