ビバ・ネバル!(5/6) 文と絵・高橋貴子 「みんなぶじかい?」 ぼくはみんなの顔を見まわした。 「あ、あそこに!」 アリのさした方を見ると、さっきよりいきおいをました水の中に、あのきれいな羽のチョウがいた。 かれ葉の間にうもれて、うごけなくなっている。 「今、行くよ!」 ぼくはひらりと木からとびおりた。 水面すれすれのところでチョウをつかもうとした。 水をすいこんだ羽がおもくてひっぱりあげることができない。 何度トライしてもだめで、そのまま木の上にもどるしかなかった。 1 / 41234»