やがて、どうぶつたちが とうみんする、ふゆが やってきました。
さくらじいさんは、ひとりぼっちでしたが、いつもの ふゆとは なんだか ちがいます。
はるが くるのが、まちどおしくて、まちどおしくて、しかたが ありません。
「はるに なったら、りすの ぼうやたちに、あさがおの たねを うえて もらおう」
「また、あさがおたちと、いっぱい おしゃべりしよう」
「うさぎの おやじに、すてきな あさがおの はなを みせたいなぁ」
「そうだ、たぬきの おやじと いっぱいやらなきゃ」
「くまの じいさんと、なにを うたおうかなぁ」
「・・・あぁ、みんなに わたしの さくらの はなも みせたいな・・・。
もういちど、わたしも はなを さかせたいなぁ。あぁ、さかせたいなぁ」
いろいろなことを おもいながら、さくらじいさんは、ねむって しまいました。