美しい王女
昔、あるところに、とても美しい王女がいました。
たくさんの若者たちが、王女に恋をして、結婚を申し込みました。
でも、王女は、決まって、こう、言いました。
「私の窓の下にいすをおき、100日間、すわり続けた方の妻になりましょう」
若者たちは、次から次と、挑戦しました。王女の部屋がある塔の下にいすをおき、昼も、夜も、すわり続けたのです。
だれでも、最初の10日ぐらいはがんばれます。
でも、20日、30日とたつうちに、あまりのつらさに、たえきれなくなり、あきらめてしまうのがふつうでした。