「・・・あ。タベルノダイスキさん。こちらでしたか」
メェさんは急ぎ足でやってきて、そこでおやっと首をかしげました。
「どうかなさいましたか? タベルノダイスキさん」
「あ・・・いえ。ちょっと気になったことがありまして」
「ほう。どうぞ、先を・・・」
先をうながすと、タベルノダイスキさんは言いました。
「はい。あの・・・シュガー姫さまもなんですが。皆さん、あまり笑われないなって・・・ずっと疑問だったんです。それは・・・女王様が亡くなられたからですか?」
「・・・ええ。そうですな。シュガー姫は自分が生まれたせいで、女王様が亡くなられたのだと自分を責めておられるのです。それを見ていたらわたしたちも笑えなくて・・・」
そんな!
タベルノダイスキさんはびっくりしました。
「それはいけませんっ!どんな人だって・・・望まれて生まれてくるものです。女王様のことは、シュガー姫さまのせいではありませんよ」
メェさんはうなずきます。
「そうですな。わたしもそう思っております。だからつらいのです。だれも悪くないのですからな」
そう。だれも悪くありません。だけど、歯車がきちんと回らない・・・。
どうしたら良いのか、とメェさんは困っているのでした。
(つづく)