「こふぉれたぶぇちゃらくわぁえりまふ」
「おまえ、キツツキ、なに怒っとんのや? それに、食べながらふぁふふぁふゆうても、意味わからんし」
うっ!
どうか、あたしのお腹の中で、スイカが芽を出しませんように!
「これ、食べたら帰ります! って言っただけです。いま、まさに、食べおわりましたので、ここに未練はありません! 帰ります!」
「アホか、キツツキは」
「いえ、アホじゃありません! どちらかと」
「どちらかといえばなんて、どうでもええ!」
なんて勝手な言い草だ! と反論する間もなく、策作じいさんの言葉は続く。
「ひとの話、よう聞かなあかん。わいのとこでは、去年、しのちゃん、・・・ばあさんが逝った。そやからわいは舟に乗る。キツツキ、おまえ、3日間だけ、わいの遠縁のもんってことにしといたる。それやったら、わいと一緒に舟に乗れる」
「い、いいんですか? そんなことしちゃっても」
「キツツキは、たばこ屋のはった結界をくぐりぬけて来たんや。周りのもんも、ほー、こいつ、いままで見かけたことないでー、と思いながらも、なーるほど、遠縁やったら、そんなもんやろなー、と思うと思うでー」
ぜんぜん不思議じゃなかった3日間(3/15)
文・朝日千稀 絵・木ナコネコ