でも、ここ、花盛り町大字細八字猪甲乙の住人、策作じいさんにとって、それは・・・、それは、年中行事!
あの少年、お兄さんには、もう、何度も、何度も、・・・幾度指を折ったのかわからなくなるくらい、会っているに違いない。
盆入りのいまだもの、もう、すでに、「見えたり、見えんかったりはするけど・・・」という、他のユーレイの方、つまり、ご先祖さまや友だちにも、会ってしまっているのかも。
それなら、わかる。
平然としていても当然だ。
この状況に慣れてるんだから。
けど、でもっ・・・。
あの少年、賢作さん(スイカを食べながら話してくれた時、策作じいさんは、そう呼んだ。漢字の説明も聞かされた)は、ユーレイにしておくのは、もったいない。
生きている人なら、告白、したい。
そして、蜜柑と太朗みたいに・・・。
いや、でも、それは、かなわぬことだ。
「着いたで」
「あっ、はい・・・」
ぜんぜん不思議じゃなかった3日間(4/15)
文・朝日千稀 絵・木ナコネコ