「今日は、こんな感じでいかがでしょう」
ひとかかえもある花束は、細かな白い花々でふんわりと仕上がっていました。
まんなかの、三本の大きな赤い花が印象的です。
中ぐらいの黄色の花と、うすい緑の小ぶりの花がいろどりをそえています。
おじいさんはにっこりほほえみました。
「きれいですな。これでお願いします」
お店の人は日向のような笑顔でこたえました。
花束は、とうめいなビニールと、白とうすい黄色の、布のような紙に包まれました。
もっときれいになった花束を見て、おじいさんは目を細めました。