とおくのほうから(1/2)

文と絵・中野愛久美

とおくのほうから5-6
ゆうちゃんは おじさんの まねをして いいました。
「なまむむぎ なまめっごめ ごごめんなさい」

すると おじさんは
「あやまらなくて いいんだよ。きみは なぁんにも わるくない。
わたしは いえるように なるまで 500かいも いったんだ」

といって まんぞくそうに わははと わらい
かぶっていた むぎわらぼうしを くれました。
そして さっさと どこかへ いって しまいました。

「へんなの」
ゆうちゃんが また えを かいて いると・・・

はーと  とり  りす  するめいか
はーと  とり  りす  すっぽんぽん

とおくの  ほうから  こえが  きこえて きました。
そして・・・

中野 愛久美 について

中野愛久美(なかの めぐみ)佐賀県生まれ。有田工業高等学校デザイン科にて、初めて絵本創作を学び、絵本づくりの楽しさに魅了される。現在は、二人の娘を持つ母であり、子育てをしながら絵本の創作に励んでいる。東京デザイナー学院グラフフィックデザイン科卒業。日本児童文芸家協会研究会員。 おおしま国際手づくり絵本コンクール入選、ピンポイント絵本コンペ三次選考通過、graniphTシャツデザインアワード銅賞など、絵本やイラストのコンペ、その他グループ展などに積極的に出展している。 PuFuFu