5 ぴりーこぱんと、外あそび
二人は外に出かけた。
「どろぼうが入るとたいへんだから、出かける時はかぎをかけないと」とお母さんが言っていたけれど、今はどろぼうもねむっているはずだから、だいじょうぶ。
家の近くの公園についた。すべり台とブランコがある、小さな公園だ。
ぴりーこぱんがきいた。
「あんこちゃん、おえかきすき?」
「うん! お絵かき大すき!」
「じゃあ、これでおえかきして、あそぼうよ」
そう言うとぴりーこぱんは、頭のまわりにはねているみつあみを一本ポキンとおって、あんこちゃんにわたしてきた。
あんこちゃんが手に取ると、みつあみはパキッとかたくなった。
先っぽの毛だけはそのままやわらかくて、ふでみたいだ。
「こうやってつかうんだよ」
ぴりーこぱんは自分もみつあみを一本もつと、空中の何もないところでそれをうごかした。
すると、何もないところに〇がうかんだ。
「おもしろーい!」
さっそくあんこちゃんも、みつあみのふでで、空中にハートの形をかいてみた。
かいたハートは、何もしなくてもピンク色にそまった。
このふでは、自分の思った色にかわってくれるらしい。とてもすてきだ。