すると、絵がだんだんふるえ出した。
何もないはずなのに、うすい紙をやぶって出てくるようなうごきをして、二人のかいた絵は、じめんに立った。
ハートちゃんもキャンディーチーズくんも、もうペラペラの絵じゃなくなってて、体にあつみがあった。
二人はニコニコ顔で、声をそろえて言った。
「はーい! いっしょにあそびたーい!」
ハートちゃんはあんこちゃんにかけよって来て、キラキラしたえがおで言った。
「わたしね、とってもうれしい! ずーっと前から、あんこちゃんと本当のせかいでいっしょにあそびたかったんだもん」
「ハートちゃん、わたしもうれしい!」
うれしくなった二人は、手をとりあっておどった。
大すきなハートちゃんとこうやってお話しできるなんて、ゆめみたい。
あんこちゃんはぴりーこぱんに言った。
「ぴりーこぱんありがとう! ぴりーこぱんってすごいね、何でもできるんだ!」
ほめられたぴりーこぱんは、とくいげな顔でエッヘン!とむねをはった。
「よーし、みんなであそぼう! なにしよう?」
ぴりーこぱんがみんなにたずねた。
「わたし、おにごっこがしたい!」
ハートちゃんがぴょんとはねながら答えた。
「おにごっこなら、こおりおにがいいな」
キャンディチーズくんが言った。
「人数ふえたし、それいいね!」
あんこちゃんもにっこり答えた。
おおぜいであそぶのは、ひさしぶりだから、ワクワク!
それからみんなで『こおりおに』であそんだ。
みんな足がはやくて、あんこちゃんは何回もこおらされたけど、ハートちゃんがすぐにたすけに来てくれたので、楽しくあそべた。