「それで、サンタさんが、ぼくたちのへやに、入ってくる」
「にいちゃん。サンタさん、どこからくるの?」
「どこからって・・・」
そういえば、そうだ。うちには、えんとつがないのに、サンタさんは、どこから来るんだろう。
「まど、じゃないかな? げんかんから来る人は、ピンポーンって、おすだろ?サンタさんは、夜中にこっそりくるんだから、きっと、まどだ」
「サンタさん、どろぼうみたいだねぇ」
「どろぼうじゃないぞ。どろぼうは、ものをとっていくけど、サンタさんは、ものをくれるんだから」
「そっかぁ」
サンタさんは、まどから来ることに、きまった。
「どうやって、つかまえるの?」
「わなだよ。わなをはるんだ」
ぼくたちがねるのは、子ども部屋だ。
夏休みまでは、ママといっしょにねてたんだけど、ぼくはもう、小学1年生のおにいさんだから、子ども部屋でねることになった。
そしたら、つよしも、にいちゃんといっしょにねる~って、言い出して、2人でねることに、なったのだ。
「おもちゃばこの、おもちゃ、ぜんぶ出してさ。はこを、まどの下に、おいておくんだ。そうすると、まどから入ったサンタさんは、はこの中に足をつっこむ。はこに足が入ってたら、サンタさん、歩いたり、走ったり、できないだろ?」
「うん」
「そしたら、2人で、ピストルをもって、『うごくな!』って言うんだ」
ぼくたちは、おそろいの、水でっぽうを、持っている。それを、使うのだ。
「これで、サンタさんを、つかまえられる」