・・・タン。部屋のドアが、しまる音がして、パパが、部屋を出て行った。
「うっ・・・。うう~・・・」
ぼろぼろ、ぼろぼろ、なみだが出た。
ぼくは、つよしをおこさないように、声を出さないで、なきつづけた。
サンタさんは、いなかった。テツヤの言うとおりだった。
プレゼントは、パパが、おいていたんだ。
「うぅ・・・。ううぅ・・・」
シャン・・・シャン・・・
「うぅう~・・・。う・・・」
シャンシャン・・・シャン・・・
「うぅ~。・・・う?」
シャンシャンシャンシャン・・・
何だろう?
何か、シャンシャンいってる。すずの音?
だれかが、外で、すずをならしてる。だれだろう、こんな、夜中に?
ぼくは、立ちあがって、窓のところに行った。
わなのはこを、すみっこにおしやって、外をのぞいてみる。
シャンシャンシャンシャンシャンシャン・・・
「あっ!」
ぼくは、見た。まちがいなく、見た。
赤い服をきた、白いおひげの、おじいさんが、トナカイのそりにのって、空をとんでる。
トナカイの首とか、そりのよことかに、すずがついていて、それが、シャンシャンゆれていた。
「サンタさんだ・・・!」