ぼくはゆきだるま 4/4

文と絵・かとうゆうこ

〈ぼくは、もうだめになりそうだ〉
そう思ったとき、
「おそくなってごめん。るすばんごくろうさん」
大きな声がして、あきらさんがかえってきた!

「かさ、もっててくれてありがとう」
あきらさんは、ぼくの頭や体をもとのかたちにもどそうとしてくれた。
でも、もうゆきが少なくてうまくいかない。

「きみがとけていなくなったらさみしいな」
あきらさんは、ぼくのまえにしゃがんでつぶやいた。でも、すぐに
「そうだ! いいこと思いついた」

そういって、うちから大きなはこをもってきた。
「ここが、きみのベッドだよ」
はこの中に、ぼくの目と、口と、鼻と、手をきれいに、ならべて入れてくれた。
さいごに、きいろのぼうしをてっぺんにおいていった。

「こんどゆきがふったらまたあおうね。それまで、ゆっくりおやすみ」
ぼくは、ほっとした。
なるべく早く、またゆきがふりますように。

かとうゆうこ について

愛知県在住。子供の頃からお話を作るのが好きで、童話作家になりたいと思っていました。 人生いろいろあり、いまだに夢を追いかけていますが、子供たちに、「生きてるってけっこうおもしろいよ」ということを伝えたいと思っています。 ここ数年は、名古屋の なかがわ創作えほん教室に入って、短いお話を書いています。 マッキーの絵本「123456789のベン」の翻訳をしてアリス館から出版したことがあります。 ENEOS童話賞のはじめの頃入選したことがあります。どちらも大昔のことです。