「だって、ゴリラになったでしょ?」
「パパがゴリラに?あっはっは。レナ、立ったまま、ゆめでも見てたのかい?」
「ゆめ・・・? ゆめかなぁ・・・?」
レナは、くびをかしげました。
「ほら、アイスをかってきたよ。レナが、ゴリラあじのアイスはいやって言うから、これ」
言いながら、パパがさしだしたアイスは、ちゃいろときいろの、まだらもよう。
「ニシキヘビあじのアイスだ。シューッ」
いつのまにか、目のまえには、ながいしたを出した大きなニシキヘビが、ぬらり・・・。
「いやーーっ!」
「あっはっは。ごめんごめん。ほんとは、ミルクあじだよ。ひつじのオリのまえでかってきたから、だいじょうぶ」
あれ? やっぱりニシキヘビじゃありません。
パパがわらっています。
手にもっているのも、まだらじゃなくて、まっ白のアイスです。
おそるおそる、レナは、まっ白のアイスをうけとりました。
パパは、ニコニコして、レナがアイスをたべるのを、見ています。
パパのかおが、白くてモコモコしてみえるのは・・・きっと、きのせいでしょう、ね。