アメリカの絵本作家たちは創作活動と同じくらい、子供と直接かかわる機会を大切にしているように思います。特にキリスト教を信仰しているという作家になると、教会や図書館などでのお話会を開いたりするだけでなく、絵本を通して子供たちに道徳などを学ばせるような非営利団体を運営している場合も結構あって、とにかくとても積極的です。
◆大喜びの子供たち
私は正直熱心なキリスト教徒というわけではないのですが、娘たちがクリスチャン・スクールに通っているため、そうした作家の人とお会いする機会も最近多くあります。
特に12月はクリスマスも控えているため、冬休み前に作家を招いての特別授業が行われることも多く、今年も地元の作家で「 Beyond the Blue Ministries」という非営利団体を主宰している、Jane Van Antwerpさんが学校にお見えになりました。
HPはこちら→ Beyond the Blue Ministries
彼女自身も牧師さんなのですが、団体自体もキリスト教を軸とした道徳を説き、子供たちのために「人生とは何か」、「人はなぜ、みな違うのか、そして同じなのか」などを学ばせるために絵本を販売し、図書館や公民館のような場所、学校を回ったりしながら地域への奉仕活動をしているそうです。
特別授業ではクリスマスにちなんで「例え愛する人と過ごせないクリスマスであっても、あたたかな気持ちを忘れなければ、いつでもそこは自分の家になり得る」という、彼女の絵本を紹介しながら30分ほど講演をしてくれましたが、本は教会に普段通う子供の家庭では有名な作品でもあるため、子供たちはとにかく歓声をあげて歓迎するほど大喜びでした。