「そうだよ。そして、ぼくは、ドングリで じめんにおちて
ずっと つちの なかにいたんだ。
きみと おなじだよ」
「えー、そうなんだ!
コナラさんも つちの なかに いたときが あったんですね」
「うん。そして、ついに ドングリをわって
ちじょうのせかいに うまれたんだ」
「ぼく、おかあさんに あったことがない・・・。
おかあさんに あいたいな」
セミは しょぼんと あたまの しょっかくを さげました。
「いつか おかあさんに あえるかな。
おかあさんに あいたいな」
「セミくん、きみの おかあさんは もう・・・
いや、きっと しんじていれば あえるよ!」
「うん。コナラさん、ありがとう」
「セミくん そとは もう あきだよ。
ぼくの えだにも ドングリが たくさん みのっているよ!」
「すごいなー。
コナラさんは もう おかあさん なんですね」