「コナラさん、こんどこそ ほんとうの おわかれです。
いままで ながいあいだ おせわになり ありがとうございました」
「セミくん、こちらこそ ありがとう。
いっしょに すごせて たのしかったよ!
これから きみは おとなとして そとの せかいで いきていくんだよ。
おもうぞんぶん そとを じゆうに とびまわり こいをして
そとの せかいを たのしんでね」
「コナラさん、ありがとう。
どうか おげんきで! さようなら」
「セミくん、げんきでね! さようなら」
そして、あさはやく
セミは コナラの きから とんでいきました。
その すがたを コナラの きは
いつまでも いつまでも みつめていました。