チャン! チャン! チャン! チャン!
今日はひとりでバスにのるのです。
もう、不安でたまりません。
(ちゃんとひとりでバスにのれるのかしら・・・)
ずっとついていたせいで、白かったボールはどろで真っ黒になっていました。
チャン小熊ねずみはおばあちゃんが入いんした時に、このバスていでお見送りしたことを思い出しました。
おばあちゃんはチャン小熊ねずみのひとみをやさしく見つめて言いました。
「今まではずっとふたりでくらしてきたけれど、今日からしばらく、チャン小熊ねずみひとりでくらすのですよ」
チャン小熊ねずみは全しんがコチコチにこおりつきそうな感じがしましたが、おばあちゃんのおなかにほおをうずめ、せなかに両手を回しました。
チャン小熊ねずみは、大へん心のやさしい子ねずみでした。
「おばあちゃんが早くよくなりますように。かならずお見まいに行くね」
「ありがとう、チャン小熊ねずみ。びょういんのちりょうがおわった、1しゅうかんごに来てくれるかしら? でも、ひとりでバスにのらなければいけないのよ」(次のページに続く)