「ええっ?? マ、ママぁ・・・」
どうしよう、とさえちゃんがママを見ました。
ぐうぐう、ぐう~
もう、ママったら。夢の中です。
「ああ。ママさんにはちょっとだけ、眠っていただきました。大人はちょっとだけ、やっかいなものですから」
タベルノダイスキさんは笑います。
「だ、大丈夫なの? ママ、起きる?」
「はい。さえちゃんがこちらに戻ってきたら、必ず」
これでは行かないわけにはいきません。さえちゃんはしぶしぶ、うなずきました。
「・・・分かった。行く」
それに、ほんねを言えば。ピーマンオバケとニンジンオバケのレストランを見てみたかったんです。なんだかちょっと、面白そう。
「良かったです」
タベルノダイスキさんは笑って、
「では、目を閉じてください。1、2のニンジン! さあ、着きましたよ」