びゅうーっ
つめたい かぜが、おおきく ふきぬけました。
リトルは からだを ぶるっと ふるわせて、 めを さましました。
おもたい まぶたをこすり、そらを みあげました。
「あれ、ぼく…」
そこには、 はんぶんの おつきさまが うかんでいました。
かあさんが リトルを ぎゅっと だきしめました。
「かあさん! おつきさまの はんぶんはね、 とおくの おやまの かわにいたよ。 ぼく みつけたんだよ」
「そう。おつきさまも あんしんね」
かあさんは にっこりして リトルの ほほに ちいさな キスを しました。
リトルは おつきさまを みました。
おつきさまは リトルを やさしく てらしつづけて います。
「おつきさま、おやすみなさい」
リトルは、ふたたび ゆっくりと めを とじました。