「全めつじゃと!」
王様は真っ赤になり、足をふみならしました。
「なんたること! だが、こんなことで、わしはあきらめぬぞ。そうじゃ、船じゃ! 船を西の果てに向かわせよ! 沈む夕陽をすくい取るのじゃ!」
さっそく、8000そうの船が、特大の丈夫なあみを積んで、西の海を目指して、船出していきました。
帆には、マガタの印、黄金のライオンが輝きます。
先頭を行く船のへさきで、いばってうで組みするのは黒ひげ提督(ていとく)。これまで海の戦いでは負け知らずです。
「にっくき太陽め。わしが、きっと、赤ひげ将軍のかたきをとってやるぞ」
ところが、間もなく、熱帯をあばれまわる大風がやってきて、3000そうの船が、水兵もろとも、沈んでしまいました。
その後、命知らずの海ぞくと戦って、さらに3000そうを失いました。でも、それより、何より、困ったのは、行く手に現れた大陸でした。