◆きまりはないが
なぜ読点を打つのかといえば、誤読を防ぐためです。お馴染みの「ここではきものをぬぎます」のように、読点がないと脱ぐのが「きもの」なのか「はきもの」なのかわかりませんよね。ただ、出版されている幼年童話は分かち書きに直してあるので、このような誤読はないと思います。
「分かち書き」というのは単語や文節ごとに区切って間を1字分空ける書き方なんですが、原稿は分かち書きにしなくてもいいですからね。
段落の改行も難しいですよね。段落の学習は中学年になってからですが、文のまとまりと言ったって分け方は観点によって違ってきます。
この句読点や改行ですが、間をとるところと考えるとわかりやすくなります。『読点は一呼吸、句点は二呼吸、改行は三呼吸』と覚えておくといいですよ。昔、どなたかの本で知って以来、わたしもずっとこの方法です。
読点の打ち方にきまりがあるけではありません。改行だってそうです。結局は読みやすくわかりやすくなるようにという子ども読者に対する気遣いなので、グレードが下がれば読点も改行も増えます。
作品を書き上げたら声に出して読み返して、句読点や改行の点検をすることも忘れずに。
★野村一秋先生のインタビュー記事もぜひご一読を!
『ミルクが、にゅういんしたって?』著者・野村一秋先生に聞く(1/3)
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『ミルクが、にゅういんしたって?』著者・野村一秋先生に聞く(2/3)
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『ミルクが、にゅういんしたって?』著者・野村一秋先生に聞く(3/3)
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