◆ラストのシーンは
時が流れ、夜や昼間の美しい景色、色とりどりの海の生き物たちが登場する場面が展開され、見るものを飽きさせません。
またカメが海を旅するうち、時に危機に見舞われる瞬間や、海だけでなく陸の生き物たちと出合う瞬間も訪れます。
どんな時も甲羅の上で暮らす父娘と犬の命を守り、支えてくれていたのは大きなカメと海でした。
そして、ラストのシーンは読む者の心を洗い、純粋さを取り戻すような感覚を与えてくれます。
この絵本の最大の魅力は、なんといっても圧倒的な画力、色彩の美しさです。
表紙を見ただけでも思わず一目惚れしてしまうくらい印象的な青。
ほかにも、赤、黄色、緑、黒、白・・・といった鮮やかな色調、表情豊かな可愛らしい生き物たちの姿が読者を惹きつけます。(次ページに続く)