でもだからといって偉いってことはない、尊敬に値するっていう法はない。物やお金が人を偉くするなんて本当にばかげていると思う。
だってそれだったら、持っている物やお金の量とその人の偉さは比例してしまう。たとえニュートンが認めたって、ぼくはこんな方程式、断固認めない。
大事なのはいつだって気持ちとか心がけとかだと、ぼくは思う。
ネクタイというあだ名は、良い意味でも悪い意味でも、満場一致だと思う。というのは、普通にもしくは尊敬の意でネクタイという子の他に、『ネクタイ!』とわざとおおぎょうに、嫌味っぽくいう子がいるからだ。
ただし、本人はそんなこと全く気にしていない。嫌味とわかっていても、堂々として全くひるまない。どんな意味でいわれようと、ネクタイと呼ばれることは、自分がみんなよりも大人であることの証であり、敬称(けいしょう)である、だからそう呼ばれるのはしごく当然なのだ、というふうに。
本名は伊集院 大河(いじゅういん たいが)。
名前からして、いかにも偉そうだとぼくは思う。