神社って何? 小さな疑問から日本の伝統を知る!

◆大人でも知らないことばかり

次の日、僕とおじいちゃんは、宮司をしているじいちゃんの同級生の案内で、神社の境内にある様々な物や建物の名前、意味を一つひとつ教えてもらいます。
しめ縄や紙垂は数種類、鳥居のパーツの名前、建物の意味・・・と、ここからのページはまるで図鑑形式で楽しむことができます。

さらに鳥居をくぐり方、参道を歩く時のマナー、手水を取り方ってどうやるの? 参拝の作法は?「古事記」「日本書記」ってどんな内容? 神輿を担ぐ理由? 巫女をする人って? そんな疑問にも丁寧に説明があります。

そして、季節の節目ごとに行われる日本の古来から大切にされてきた行事の数々。
神職(神主)の仕事内容、装束の種類、神職になるには…などこの絵本で現実的な部分までわかります。きっと大人でも知らないことばかりでしょう。

最後に宮司さんが僕に向かって話してくれた言葉もまた印象的です。
「神道ではご先祖様も神様であって子孫を見守って下さる存在。そのバトンをゆうた君も受け取ってくれると嬉しい」と語ります。

私たちは普段、初詣や何かを祈願するために神社に参拝する機会がありますが、神社のことをどれだけ知っているでしょうか?
さらに日本人とし先祖が大切にしてきた心のあり方、神様や先祖を敬う心、作法を通して得られる日本人の精神性の高さ、美意識など、深い学びとなることがあるはずです。(次ページに続く)

えもり なな について

江森 奈々(えもり なな)1985年神奈川県生まれ。千葉県在住。幼少期より母から良質な絵本を与えられて育つ。幼い頃から絵を描くことが得意で、小学生の頃は漫画を描く。中学生になると美術部に所属し油絵を始める。灰谷健次郎の「兎の目」に感銘を受け、10代は日本や世界の児童文学を読みふける。現在、保育士をしながら絵本や童話、紙芝居の創作、読み聞かせを行っている。画家・イラストレーター、モデルとしても活躍中。絵本は1500冊以上読破。2023年be京都にて初のプチ個展を開催。パレットクラブスクール19期絵本コース卒業。トムズボックス2019冬季ワークショップ修了。 『絵本作家になるには、絵が描けないと無理ですか』(CATパブリッシング)の挿絵を一部担当。 著書に『おへそはなにしてる?』(クリエイターズ絵本「YOMO」) ●YouTube:【なないろ本屋/7's BOOKSHELF】 ●Instagram:【nana_museum】