◆広場のイメージ
さて、展示された絵を見ると、いろいろな発想があって、楽しませてくれます。
この「オランジア 空飛ぶドア」というお話は、オレンジ色のドアが突如、広場にあらわれるところからはじまります。ドアが魔法の絨毯のようになり、5人の子供たちが乗っていく、そんなストーリーです。
私はジャーナリストとしては、ドイツの地方都市の発展に焦点をおいています。そのためドイツの町についてもよく調べたり、考えたりするのですが、どの町にも広場が必ずあります。町にとって多様な公共空間で、象徴的な場所のひとつで、日本の町の作り方とずいぶん異なります。
そのせいか、広場を描いた絵を見ると、イタリア・フランス・ドイツの子供たちは、かなり明確なイメージを持って描いています。
しかし、日本の子供たちには、イメージするのがやや難しかったようです。もっとも、これも異文化理解のいい材料で、いろいろ分析できそうなのですが、これはまたの機会にゆずりましょう。