読み聞かせは、異文化学習の入り口

私の住んでいるベインブリッジ島の図書館では、週に数回、年齢別に分けての「ストーリー・タイム(読み聞かせの会)」が大人気です。

前回のコラム「アメリカでの図書館の役割」でもお伝えしましたが、図書館で行われる読み聞かせには、様々な工夫が凝らされています。
絵本作家が来たり、その日に紹介する絵本の内容に応じて様々なゲストが登場することもあります。また、本を通して「違う国のカルチャーを学ぶ」ということを積極的に行っていることも特徴です。

TAKE ME OUT TO THE YAKYU本文先日、次女を連れて図書館にいったのですが、その日の読み聞かせのテーマはたまたま「日本を知る」でした。「こんにちは」「ありがとう」「ともだち」「楽しい」「最高!」など、簡単な単語を覚える練習をした後に紹介された絵本は、日米ハーフの男の子が、それぞれの国のおじいちゃんと、それぞれの国で「野球を観に行く」というストーリー『Take me out to the Yakyu』。アメリカ在住の作家、Aaron Meshonの作品で、なかなか楽しい内容でした。

TAKE ME OUT TO THE YAKYU表紙
日本とアメリカでは、野球観戦にどんな違いがあるのかを楽しく紹介したもので、アメリカではおなじみの『Take me out to the ball game』の替え歌、『Take me out to the Yayu』を歌ったりと、単に本を読むだけではなく、読み聞かせ自体にも工夫がたくさんありました。特に「日本ではこんな変わった野球の応援があるんだよ」と言いながら、みんなで風船を飛ばしたあたりで、子供たちはみな大興奮。
<リンク>TAKE ME OUT TO THE YAKYU

Junko Goodyear について

(ジュンコ グッドイヤー) 米国・ワシントン州シアトルの対岸、ベインブリッジ島在住。クリエイティブ・エージェンシー「Agentic LLC」共同経営者。 東京のど真ん中をベースに約20年間ビジネス経営した後、2010年にアメリカに生活の拠点を移す。エキサイトで刺激的な都会の生活をやめて、現在は仕事を日米で展開しつつも「半径5メートル以内の幸せ」を丁寧に生きる、パシフィック・ノースウエスト的「Go Tiny ライフスタイル」を実践中。 HP:Go Tiny!