ソラは着地でバランスをくずし、前のめりで転んでしまったのです。ひざ小僧に血がにじんでいます。痛くて、くやしくて、かなしくて、情けなくて。ソラは下クチビルを強くかんで、泣きそうになるのを必死でがまんしました。顔をあげることができません。さすがのダイアンもどうしていいかわからず、ソラの横にちょこんと座りました。
すると、
「ソラ! ダイアン! キープゴーイング! がんばれ〜!!!」
と遠くからさけび声が聞こえてきました。ペイジ、リサ、マイク、チャールズが、体育館の向こうからエールを送ってくれたのです。
「ソラ!」
ダイアンがソラの顔をのぞきこみました。
「ヤダッ! ソラったら、すごーいブスになってるぅ〜、こんな感じ〜」
グシャグシャになっているソラの顔を、変顔でダイアンはちゃかしました。
「そんな変な顔じゃないよ〜!」
ソラは泣いてるんだか笑ってるんだかわからない顔で答えました。
「ソラ、もう一回やるよ!」
ダイアンはソラの手をギュッとにぎりました。
「・・・うん」
ソラはスクッと立ち上がると、ペイジたちに大きく手をふりました。目をとじて、ゆっくりと深呼吸をするソラ。
「ダイアン見てて!」
ソラは思いっきり高く飛びはねました。