ビバ・ネバル!(1/6)

文と絵・高橋貴子

「世界一のびーる納豆」として新発売されたばかりのぼくたちは、ほのちゃんの家に来て3日目になる。
お父さんお母さん、そして小学校で一ばん小さいほのちゃんの3人かぞくだ。

たべられるんだからそんなこと知らなくてもいいんだけどね。
でも納豆ってのは、どんな人にまぜてもらうのか気になるものなんだ。
外がにぎやかになった。(朝だな)とおもっていると、ぼくたちは冷ぞうこから出された。

「いよいよだ」
ぼくはわくわくした。ふたがあいて、ぼくたちは入れものごとほのちゃんの前におかれた。
となりにはもも色のおちゃわん。その中にはほかほかの白いごはん。おいしそう。
なのに、ほのちゃんはテレビばかり見ている。

ルルルーという音楽といっしょに、「森に住む虫たち」が次々と紹介されていく。
ついでに、きげんがわるいことを「虫のいどころがわるい」というってことも教えてくれた。
(いろんな虫があるんだなあ)

高橋貴子 について

(たかはし たかこ)米国・オレゴン大学国際関係学部卒業。外資系企業に勤めながら、子どもの本について考えています。子どもが作りたての小説を真剣な目で読んでいたのが最近の一番嬉しい出来事です。第3回講談社フェーマススクールズ絵本コンテスト講談社児童局賞受賞。