8 ドラゴンスレーヤー
画面に、グワッと、竜の顔!
緑色のうろこに血走ったギョロ目。
ワニのような大きな口にはするどいきばがな並んでいます!
「大ちゃん、逃げて!」
どうくつに入った大介は、ねている竜の指の間から、そっと、水晶玉をぬきとりましたが、とたんに、竜は目を覚まし、大介におそいかかってきたのです。
大介は全力でおよぎ上がりましたが、すぐに追いつかれてしまいました。
竜はヘビのような長い体で大介のまわりを取り囲みました。
するどいかぎづめが、何度も、大介をかすめます。
大介はつるぎをふり回し、あやうく、竜の攻撃をかわしています。
「みーちゃん、次の道具や!」
「道具を出して!」
美里はタブレットをたたきました。
すると、画面に人魚と酒だるのイラストが出てきました。
「え、ほかにないの! ううん、どうしよう? じゃ、人魚!」
美里が人魚のイラストをタップすると、水そうに人魚が、ひとり、現れて、大介と竜の間にわって入り、大介の代わりに、すぐにかみ殺されてしまいました。
「あ、ひどい! でも、大ちゃんが大事! ごめん、人魚!」
美里は人魚のアイコンを、パンパン、続けてタップしました。
人魚が、うじゃうじゃ、わいて出て、次々に竜にからみつきます。