一つめのきけんは、ぶじにのりこえた。
でも、ゆだんはできない。
二つめのきけんは、しんごうをわたってすぐそこの大きなおうちなのだ。
この大きなおうちには、おうちにまけないくらい大きな犬がいて、ぼくたちにほえるんだ。
「エージェントつよし。あのワンワンは、てきだ。みつからないように、そ~っととおるんだ」
「りょうかいしました!」
「ひとりずついくぞ。まずは、にいちゃんが・・・」
ぬきあし、さしあし・・・。
ぼくは、大きな犬がねそべっているおうちのまえを、あしおとを立てないように気をつけながらとおった。
大きなおうちの門の前をとおりすぎて、そのむこうの電信柱のかげにそっと入る・・・。ふぅ、ぶじについた。せいこうだ。
ぼくは、ゆびを2ほん立てると、クイックイッとふって、つよしに、「こい」のあいずをした。
エージェントつよしも、ぬきあし、さしあし・・・。
ポケッ!
あぁっ! つよしが、石ころをけった!
「あ、しまった!」
おまけに、大声をだしてしまった。もうだめだ。
ワンワンワンワンワン!ワンワンワン!
「ひゃあ~~~~~~っ!」
ぼくたちは、ひめいをあげて、にげ出した。