いすから去った王子(5/7)

文・伊藤由美   絵・伊藤耀

馬上試合

90日が過ぎました。
あと、10日。
91日目には、お城のラッパ吹きが、天守に上がり、ラッパをふいて、告げ知らせました。

プッププー!
「本日、91日目なぁり!」

だれの目にも、ワタリガラスの王子が、いすにすわり通して、見事、王女を手に入れるように見えました。

プッププー!
「本日、92日目なぁり!」

王様はごきげんです。
「国中にふれをだして、馬上試合をもよおすと知らせよ!」
王様の命令は、すぐに、国中に伝えられました。

伊藤由美 について

宮城県石巻市生まれ。福井県福井市在住。 『指輪物語』大好きのトールキアン。その上にトレッキー(「スター・トレック」ファン)でシャーロキアン(「シャーロック・ホームズ」ファン)と、世界3大オタクをカバーしている。

伊藤耀 について

(いとう ひかる)1992年福井県福井市生まれ。仁愛大学人間学部心理学科卒。いつもはウサギばかり描いているが、ときどき、母親の童話に挿絵を描いている。福井市在住。創作工房伽藍で勉強中。