100日目の太陽
プッププー!
「本日、97日目!」
その日は、お城の入り口から、王子のすわっているいすの前まで、赤いじゅうたんがしかれました。
100日目の日暮れには、王様に手をとられた王女が、しずしずと、このじゅんたんをふんで、ワタリガラスの王子をむかえに行くてはずなのです。
そして、王様は、自分の手から、王女の白い手を、ワタリガラスの王子へと、うやうやしく、わたすでしょう。
それは、どんなに晴れがましいしゅん間でしょう!
きっと、ワタリガラスの王子は、うれしさに顔を赤らめて、いとしい王女の手をとり、足取りも軽く、お城へと、わたって行くことでしょう。
その後にもよおされる結婚式は、どれほど、はなやかなことか!