しばらく行くと、今度は水たまりにいた花のタネに声をかけられました。
「おにぎりさん、おにぎりさん、助けてください!」
「どうしたの?」
「水たまりにういて、根が下ろせないの。これでは、お花がさかせないわ」
みると、水たまりは大きくて、かわくのに、時間がかかりそうです。
「それは、かわいそうに・・・。いいよ! 助けてあげるよ !」
おにぎりはすぐに両手をさし出すと、花のタネをすくって助けてあげました。
「ああ。助かった~。おにぎりさん、ありがとう。ねえ、ねえ、おにぎりさん、このあたりでお花がさいているところはないかしら?」
「このあたりでは、見かけないな。神様のいるところなら、もしかしたらさいているかもしれないよ」
おにぎり君は今までのことを話しました。
「まあ、すてき。きっと、神様のところなら、いっぱいの花がさいているかもしれないわ。私もいっしょに連れて行ってくださいな」
「いいよ。いいよ。」
おにぎりはこころよく引き受けました。
「わ~い。ありがとう」