「よかった! でも、大ちゃんを水そうから出すにはどうしたらいいの、ガイドさん!」
タブレットはしんとしています。
「ねえ、ガイドさんたら!」
その時、美里は、画面の中の大介が、見みぶりで、自分に何かを伝えようとしていることに気が付きました。
「え、なに? 何かをおすの?」
美里はきょろきょろと探して、スピーカーのアイコンを見つけました。
「きっとこれだ!」
アイコンをおしたとたんに、わっと、大介の声が流れてきました。
「ありがとう、みーちゃん、助かったよ!」
「大ちゃん、こっちが見えるの!」
「うん、このアクアラング、すごくよくできていて、マイク、イヤホン、おまけにカメラまでついているんや。みーちゃんの声、よく、聞こえるし、ゴーグルのはしっこにそっちの様子も映ってる」
「よかった! でも、これから、どうしたらいいの? ガイドに聞いても、返事がないし」
「とにかく、このペナルティゲームを、早いとこ、終わらせんと。タブレットに、何か、ヒント、ないか?」
「ちょっと待って」
美里が「もどる」のボタンを見つけて、タップすると、大きなバッテン印の下に「ペナルティゲームについて」とありました。