「それにわたし、朝ごはん食べたばっかりなんだけどな」
「だいじょうぶ! パンつくってるうちにおなかがすくから、たべられるよ」
おなかをいっぱいにするためにパンを作るはずなのに、おなかをへらすためにパンを作ることになっている。
なんだかへんなの。
そして、あんこちゃんにはもう一つ気になることがあった。
「ぴりーこぱんはパンなのに、パンを食べるの?」
パンがパンを食べるって、ちょっとへんじゃないかな?と思ったのだ。
そうしたら、ぴりーこぱんは、ニコニコして言った。
「パンは、おともだちだよ!」
そっか。やっぱり、パンはお友だちなんだ。
「だから、おともだちをつくって、たべるんだよ!」
げげっ。お友だちを食べる。なんてゾッとすることば。
あんこちゃんは、あわてて言った。
「ちょっとまって! 食べるのはダメだよ!」
ぴりーこぱんは、きょとんとしていた。
「どうして? パンはたべものでしょ?」
「お友だちを食べるなんて、かわいそうじゃない!」
「だから、いっしょにあそぶよ」
「あそぶのはいいけど」
「そのあと、たべるよ」
「それはダメーっ!!」